新米技術者の研究メモ

思いついた工学的なお題についてゆるーく考察・解説していくブログ。

回路図レビューのやり方!新入社員がチェックすべきこと

製品の回路図ができあがったら、まずは関係各所から設計者が集まって、回路の正当性や品質をみんなでチェックします。 これを回路図レビュー(デザインレビュー)といいます。 経験を積んだ技術者たちが集まってきて、自分の回路図に「あーだこーだ」と言わ…

汎用部品だけでスイッチングレギュレーターを設計しよう #3

今回は誤差増幅器を設計し、今まで作った回路を全て結合します。 ちょっといきなり話が飛んじゃうかもしれませんが、ご容赦を。 では早速作っていきますよ。 誤差増幅器と作った回路を全て統合する 図1 図1が今回設計した降圧のスイッチングレギュレーター…

汎用部品だけでスイッチングレギュレーターを設計しよう #2

今回は、基準電圧回路を設計します。 色々と調べた結果、Band-Gap Reference(BGR)と呼ばれる回路があって、比較的設計しやすそうだったので使ってみます。 詳しくはアナログデバイセズの技術記事がヒットすると思いますので、そちらをご参照ください。 基…

汎用部品だけでスイッチングレギュレーターを設計しよう #1

今回から、スイッチングレギュレーターの設計をしていこうと思います。 ルールは、汎用部品だけを使ってスイッチングレギュレーターを作ること。 普段何気なく使っている電源ICの内部構造をよく理解できると思いますので、新入社員の方にもおすすめです。 ま…

チャージポンプ回路のリップル電圧を概算してみる

今回は、チャージポンプ回路のリップル電圧を概算してみます。 前回のチャージポンプ回路を考察しやすくするために、LTspiceの回路をパラメータ定義により整理しました。設計仕様は前回と同じく、5V入力で、4倍出力です。今回はPWM周波数、コンデンサ容量、…

のこぎり波を作ろう

今回は、回路を応用してのこぎり波を作ります。 まず、前回のカレントミラー回路に少し手を加えます。トランジスタのベース部分にさらにトランジスタを組み込みました。こうすることで、よりコピーする電流の誤差が減るみたいです。(I1=I2により近づく) …

リングオシレーターと出力コンデンサの関係

今回は、以前にも検討したリングオシレーター回路の出力コンデンサ容量を変えて発振周波数がどう変化していくかに注目して、シミュレーションを回してみます。 図1がリングオシレーター回路です。テキトーなMOSトランジスタをPとNとで対に並べ、各端子に抵…

チャージポンプ回路の動作周波数とコンデンサ容量

※この記事は筆者が別ブログで掲載していたものをこちらに引っ越し、改訂したものです。(元ブログの記事は削除済み) - - - - - - - - - - 今回はチャージポンプ回路の動作周波数を振ってみた時に、出力電圧がどうなるかを調べます。同時に、コンデンサ容量…

半導体デバイスの命名規則を確認する

※この記事は筆者が別ブログで掲載していたものをこちらに引っ越し、改訂したものです。(元ブログの記事は削除済み) - - - - - - - - - - トランジスタを含む半導体デバイスの型番には命名規則があり、JEITA(電子情報技術産業協会)の EDR-4102 に規定され…

カレントミラー回路の動作を確認する

今回は、カレントミラー回路の動作をLTspiceで確認してみます。 カレントミラー回路はトランジスタを2個使う回路で、片側に流れている電流を、もう片方にコピーできるという回路です。ただし名前のミラーは鏡ではなく、発見したミラーさんから来ているので…

コンデンサのインピーダンスと共振周波数

※この記事は筆者が別ブログで掲載していたものをこちらに引っ越し、改訂したものです。(元ブログの記事は削除済み) - - - - - - - - - - 今回はコンデンサのインピーダンスについて検討したいと思います。 そもそもコンデンサと一口に言っても、その内訳は…

LTspiceで位相余裕を測定する

※この記事は筆者が別ブログで掲載していたものをこちらに引っ越し、改訂したものです。(元ブログの記事は削除済み) - - - - - - - - - - 今回は、LTspiceで位相余裕を確認します。 位相余裕はフィードバック系のシステム安定度を示すパラメータで、電子回…

チャージポンプ回路の動作を確認してみる

※この記事は筆者が別ブログで掲載していたものをこちらに引っ越し、改訂したものです。(元ブログの記事は削除済み) - - - - - - - - - - 今回は、チャージポンプ回路の動作をLTspiceで確認してみます。 チャージポンプは昇圧回路の一種で、気になっていま…

リングオシレータ回路の動作を確認してみる

今回はリングオシレータという応用回路を検討してみたいと思います。リングオシレータとは、NOTゲートを奇数個繋げた回路です。それだけで出力が発振するという面白い回路になります。 奇数個である必要性は、出力を反転させる点にあります。例えば、入力がH…

ブログ開設

はじめまして。 別のブログで技術関連の投稿をしていた(大したことのない内容)のですが、そちらのブログでは趣味や日常のことについて書いていきたいと思い、今まで書いてきた技術記事の中からアクセスの多かったものだけをこちらにアーカイブしていきます…