※この記事は筆者が別ブログで掲載していたものをこちらに引っ越し、改訂したものです。(元ブログの記事は削除済み)
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チャージポンプは昇圧回路の一種で、気になっていました。回路構成がとてもシンプルで、インダクタレスのため低ノイズです。特にパワーインダクタなどはサイズが大きいため、この部品を削減できるのは小面積化の面でも有利になりそうです。
苦手なところは、一般に大電流を引くことはできない、だったと思います。最近は大電流ICも出ているかもしれませんけれど。そんなチャージポンプ回路の動作を理解したいので、LTspice上で回路を組み、検証してみたいと思います。
図1 チャージポンプ回路
図2 出力電圧の結果
結果は図2になりました。約9.3Vくらいになりました。10Vにならなかったのは、ダイオードのVf分だけロスするからなのでしょうか。出力電圧はリップルもあまりなくて静かで、オーバーシュートも特になし。結構、簡単にできました。
図3 チャージポンプのイメージ図
色々動作を見た結果、イメージは図3のような感じです。要するにバケツリレーです。
②PWMによって押し上げられて、中段のコンデンサ端子は一時的に10Vになります。
④出力は約10Vになります。
これの繰り返しです。ダイオードが必要なのは、前段←中段、または中段←後段のように逆流して、電荷が逃げない様にでしょう。せっかくのバケツに、穴が開くようなものですね。
この回路で入力電圧を2倍にできるということは、何段か接続すれば3倍、4倍にできるということでしょうか?
図4 4倍チャージポンプ回路
やってみました。図4の様に4倍になるよう回路を組みました。PWMのONタイミングは、コンデンサ間で互い違いにならないと充電できないので、NOTゲートを入れてあります。
図5 出力電圧の結果
結果は図5になりました。4倍になると言ったな、あれは嘘です。便宜上、4倍といいました(笑)。ですが狙い通りの出力電圧が出ており、上手く行きました。リップル電圧も少なく、キレイな波形を取り出すことができました。
さて、チャージポンプの動作はなんとなく分かりました。ただ、コンバーターとして望みの出力電圧にどのように調整したらいいのでしょうか。PWMを出力に応じて調整するような回路を作れば、コンバーターにできそうな予感がしますが、はて。
今回はここまで。
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